　【明慧日本2025年9月14日】（明慧ネット通信員山東省の報道）山東省煙台市龍口市で7月17日午前、再び組織的かつ計画的な法輪功学習者の連行事件が発生した。現在までに、傅秋栄さん、王洪玉さん、李玉芳さん、老呉さん、欒艶萍さん、崔秀菊さん、鄒淑清さん、劉海燕さん、韓翠英さん、刁（チョウ）春鳳さん、李美琴さん、姚建禄さん（男性）ら12名の法輪功学習者が連行されたことが確認されている。李玉君さんは自宅にいなかったため、連行は未遂に終わった。崔秀菊さん、欒艶萍さん、李玉芳さん、劉海燕さんらは8月8日に龍口市検察院によって不当に逮捕が承認された。

　龍口市公安局政治保衛大隊の呂兵、王琪、郭福兌がこの連行事件を組織・計画したとされ、2024年末から監視活動が始まっていたという。7月17日早朝、東莱派出所、徐福派出所、北馬派出所、新嘉派出所、龍港派出所、石良派出所、海岱派出所など、任務を受けた警官たちは、リストに基づいて法輪功学習者の自宅や彼らがよく訪れる市場で待ち伏せを行った。一般市民の注意を引かないよう、彼らは社会のならず者（男女含む）を雇い、私有車を使って法輪功学習者が通る道で待ち構えた。雇われた者の中には刺青をした者や、ノースリーブの服を着た筋肉質で不遜な態度の人々がいた。彼らは法輪功学習者を目の当たりにすると、その善良さや純朴さに心を動かされ、凶悪な目つきが無表情になり、機械的に悪事を働いた。

　傅秋栄さん

　7月17日午前6時30分頃、法輪功学習者・傅秋栄さんの息子が仕事に出ようとドアを開けた瞬間、東莱派出所の私服警官5～6人が押し入り、傅秋栄さんの両手を強制的に手錠で縛った。手錠が肉に食い込むほど強く締め付けられ、半月後にも痕が残っていた。警官はまるで強盗のよう家宅捜索を行い、傅秋栄さんが捜索令状と召喚状を求めたところ、彼らは書類を一瞬見せてすぐに隠した。傅秋栄さんは「これには公安局長の署名がない。あなたたちの行為は違法だ。制服を着ていないのも違法だ」と訴えた。私服警官は大量の私物を不当に押収し、傅秋栄さんを煙台市留置所に連行し、不当に拘留した。

　鄒淑清さん

　午前8時頃、法輪功学習者・鄒淑清さんが自宅の理髪店で家事をしていたところ、制服を着ていない警官5～6人が突然現れ、「おまえは鄒淑清か？」と尋ねた。彼女が「はい」と答えると、彼らは理髪店を荒らし、続いて自宅を徹底的に捜索した。警官は鄒淑清さんの家から布団や衣類を投げ散らし、法輪功の書籍、コンピュータ、プリンターなどの私物を奪った。鄒淑清さんの夫が夜に帰宅すると、家中がめちゃくちゃにされており、人民警官がこんなことをするとは信じられないと驚愕した。鄒淑清さんは同日、煙台市留置所に不当に刑事拘留された。

　劉海燕さん

　法輪功学習者・劉海燕さん（60歳前後の女性）は7月17日、自宅で龍口経済開発区派出所の警官に連行された。押収された物品の詳細は不明だが、目撃者によると物が地面に散乱していたという。劉海燕さんは今年初めに交通事故で足を負傷し、完全に回復しておらず、歩行が不自由だった。それでも、迫害者は容赦せず、功績を上げるために車椅子で彼女を健康診断に連れて行き、拘留所に送り込んだ。担当警官は劉海燕さんの在外の娘2人に「三書（法輪功を放棄する誓約書）」を書くよう説得すれば釈放すると伝えたが、劉海燕さんは「それは絶対にあり得ない」と拒否した。情報によると、劉海燕さんは留置所でハンガーストライキを行っている。

　崔秀菊さん

　崔秀菊さん（70歳前後の女性）は同日、龍口市大王集で私服警官に連行され、その後自宅を不当に捜索された。家にあった法輪功の書籍や創始者の写真が全て奪われた。家族が弁護士に依頼して面会したところ、崔秀菊さんは血圧が180～190で、頭が常にぼんやりし、物忘れがひどい状態だった。留置所では食事、風呂、洗面の時間が制限され、動作が遅い崔秀菊さんは同房者から孤立し、嫌がらせや侮辱を受けた。

　李玉芳さんと欒艶萍さん

　李玉芳さん（70歳前後の女性）と欒艶萍さん（50代女性）は7月17日午前9時頃、龍口市大王集で私服警官に連行され、手錠をかけられた後、自宅を捜索された。李玉芳さんの家には2人の男性と1人の女性が捜索に来たが、制服を着ておらず、罪名をでっち上げた不当な捜索令状を持っていた。彼らは法輪功の書籍、創始者の写真、資料を全て押収し、李玉芳さんを新嘉派出所に連行して取り調べを行った。欒艶萍さんの家も物が散乱し、現場は混乱を極めた。

　その後の状況

　7月17日深夜11時頃、女性の法輪功学習者全員が煙台市留置所に不当に拘留された。刁春鳳さんは血圧220のため留置所に受け入れを拒否された。李美琴さんは7日間の不当な治安拘留を受け、7月24日に帰宅。傅秋栄さん、王洪玉さん、鄒淑清さん、韓翠英さん、姚建禄さんは15日間の不当拘留を受け、8月1日に帰宅した。

　李玉芳さんと欒艶萍さんは30日以上不当に拘留され、家族は気が気でなく、管轄の派出所に何度も問い合わせたが、「公安局が扱っている案件だ」と告げられた。家族が担当警官の郭福兌に状況を尋ねると、「誰が邪教と認定したのか？」と質問したところ、郭は「民政部だ」と回答。さらに「民政部が違法組織と認定し、邪教の特徴に合致すれば、我々は取り締まる」と述べ、家族に対し「誰かに相談しても無駄だ。誰に相談したか、誰があなたに接触したかも全て把握している」と脅した。家族は親のために弁護士に相談する権利すら奪われた。

　検察と裁判の状況

　2025年8月18日、龍口市公安局政治保衛大隊は「捜査終結」として、でっち上げた「事件」を龍口市検察院に移送し、審査起訴を求めた。担当警官は郭福兌。家族は検察院の案件管理センターに何度も問い合わせたが、「案件はまだ届いていない」とはぐらかされ、担当検察官の名前も明かされなかった。8月20日、家族は案件が検察院に届いたことを知り、親族委任状を提出して巻宗閲覧を申請したが、「当事者の委任状が必要」として拒否された。8月22日午後、家族が当事者の委任状を持って検察院に駆けつけると、担当検察官・呂莎莎は「検察院はすでに審査起訴を終え、案件は裁判所に送された」と述べた。

　検察官・呂莎莎はさまざまな理由をつけて親族の弁護人による巻宗閲覧を阻止し、法的文書への回答を期限内に拒否した。公安捜査員の重大な違法行為を庇い、『刑事訴訟法』や『最高検察院刑事訴訟規則』を軽視し、3～4日で審査起訴を終える形式的な対応を行い、無実の人々を追訴した。現在、家族は中央規律検査委員会、監察委員会、全国人民代表大会、全国人民代表大会監察司法委員会、最高検察院などに呂莎莎を告発している。

　法的な問題点

　『立法法』によれば、全国人民代表大会およびその常務委員会だけが立法権を持ち、その審議を経ていないものは法律とはならず、執行の根拠にもならない。民政部の文書や最高法院・最高検察院の司法解釈は法律ではなく、判決の根拠にはできない。本迫害事件において、警官も検察官も李玉芳らを連行・起訴する法的根拠を示せず、証拠と罪名の関連性についての疑問に答えず、法的装いをまとって年々冤罪を作り出し、数々の悲劇を生み出している。

　この連行・でっち上げ事件では、捜査機関が10日で「捜査」を終結し、検察機関が5日足らずで「審査」起訴を完了した。