　【明慧日本2025年9月14日】山東省昌邑市在住の法輪功学習者（以下、学習者）である徐万香さん（62歳女性）は、2024年8月に警察に連行され、その後、中国共産党（以下、中共）支配下の裁判所により懲役3年3カ月の不当判決を宣告された。最近判明した情報によると、徐さんはすでに省内の済南女子刑務所に拘禁され、迫害を受けているという。これは、徐さんが法輪功の基本理念である「真・善・忍」の信念を貫いていることを理由として、中共から受けた2度目の不当判決である。

　徐万香さんの法輪功を学ぶ前後の体験と中共による迫害の経緯

　徐さんは1963年4月に生まれた。息子が6歳の時、夫が事故で亡くなり、幼い息子と娘と母子3人が残された。当時、職もなく、毎日泣き暮らしたため、涙で目が見えなくなるほどだった。心身ともに衰弱し、多くの病も患っていた。頭痛、歯痛、乳腺増殖、胃痛、腰痛、さらに視力障害にも見舞われていた。2人の子どもを十分に世話することができず、やむなく娘が学校を中退し出稼ぎに出て家計を支え、母親の治療費や幼い弟の世話まで背負うこととなり、一家の重荷は、少女である娘1人にのしかかった。

　2007年、徐さんは法輪功に出会い、修煉に励むようになった。その後まもなく、視力が回復し、全身の健康も回復したことで、母子家庭は暗闇から抜け出し、生活に生気が戻った。

　2016年、息子が交通事故に遭い、頭蓋骨が頭部に陥没する重傷を負い、手術後も重度の視力低下と斜視、深刻な記憶障害が残り、日常生活がままならない状態に陥った。母親である徐さんがつきっきりで世話することとなり、この手術のために病院で10数万元（250万円ほど）もの費用を要した。息子の介護をしながら、借金返済のために働きに出た。しかし、2017年には息子が再び腕を骨折し、このときも手術費用として数万元（100万円前後）を支払った。

　2018年4月から5月にかけて、中共（中国共産党）はイ坊市で「上合サミット」の開催を理由に、現地の学習者156人を一斉に連行した。4月24日には、徐さんを含む昌邑市の学習者およそ20人が連行され、イ坊留置場に不当に拘禁された。

　昌邑国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）および都昌派出所の警察は徐さんを連行する際、介護が必要な息子までも都昌派出所に同行させた。息子は当日中に解放されたが、恐怖のあまり心身の状態がさらに悪化し、毎日ひとり自宅にこもり、誰とも話をしなくなった。

　2019年1月18日、坊子区裁判所は徐さんに対し不当裁判を開廷し、懲役1年1カ月の不当刑を宣告した。同年5月26日、徐さんは自宅に戻った。

　2020年2月23日夜、徐さんと孫永芹さんの2人の学習者が共に外出し、疫病から身を守る方法を市民に伝えていたところ、中共による法輪功への誹謗中傷を信じた人によって通報され、2人は警察に連行され、自宅も家宅捜索された。昌邑国保の警察は、2人の家族からそれぞれ現金1万元を脅し取り、2人を保釈の名目で自宅に帰らせた。10日後、警察は徐さんに国保への出頭を命じ、「法輪功を学ぶことを放棄する旨の保証書」を書くように強要し、「書かなければ司法機関に引き渡す」と脅した。これを受け、徐さんはやむなく自宅を離れ、4年以上にわたり放浪生活を余儀なくされ、この間、公安局からは不当な指名手配をされた。

　2024年8月19日午後4時半ごろ、徐さんは昌邑市石埠鎮第2綿の加工工場で、再び昌邑市国保の警察に連行され、イ坊市留置場に拘禁された。最近判明した情報によると、徐さんは裁判所で3年3カ月の懲役刑と1万5000元（約30万円）の罰金の不当刑の判決を受け、すでに済南女子刑務所に移送されている。