　【明慧日本2025年9月21日】（黒竜江省＝明慧記者）黒竜江省大慶市肇州県の法輪功学習者（以下、学習者）・宋瑞香さん（70代）は9月8日午前、隣県の肇源県薄荷台市場で法輪功迫害の実態を人々に伝えていたところ、現地の公安局により連行された。現在、宋さんは大慶市第二拘置所に不当に拘束されている。

　宋さんは、1998年に法輪功を学び始めた。学ぶ前は、腰椎椎間板ヘルニア、胃病、子宮筋腫などの病気に苦しんでいたが、法輪功の修煉を始めてから、すべての病が消え、以降は健康な身体となった。

　1999年7月20日、江沢民が法輪功への残酷な迫害を始めて以来、宋さんは5回以上にわたり連行され、あらゆる迫害を受けた。その過程で、夫の馬喜成さんと弟の宋瑞義さんは、中国共産党（以下、中共）による迫害で死亡した。以下は、宋瑞香さんおよび二人の家族が受けた迫害の事実である。

　一、宋瑞香さんが5回にわたり連行された経緯

　（1）北京で陳情し、拘束される

　2000年1月、宋瑞香さんは娘の馬麗麗さん、弟の宋瑞義さんと共に3人で、法輪功の無実を訴えるために北京に行った。北京で連行され、7日後、3人は依蘭県の拘置所へ連れ戻された。

　当時、依蘭県拘置所には100人以上の学習者が拘禁されており、宋瑞香さんがいた監房だけでも20人いた。毎日のように北京から連行された学習者が増えていた。

　宋瑞香さんと娘は依蘭県拘置所で1日約12時間働かされ、5カ月間拘束された後、1500元をゆすり取られて解放された。

　（2）残酷な灌食

　2000年の大晦日、宋瑞香さんは自宅のビニールハウスで作業中に依蘭県拘置所に連行された。当時、年越しの食料も用意できておらず、家には二人の子供だけが残された。警官は宋瑞香さんに「保証書」の署名を強要した。

　7日目、宋瑞香さんは断食して迫害に抗議し始めた。断食6日目、拘置所副所長の鄭軍と林忠は4人の男性受刑者に指示し、宋瑞香さんの手足を押さえ、鼻からチューブを挿入し、4本もの濃塩水を流し込んだ。宋瑞香さんの服は塩の跡で白くなった。宋瑞香さんは胃が焼けるように激痛で床を転げ回った。他の学習者の集団抗議によって病院に運ばれ、病院の医者もその光景に驚いたという。病院から戻った後、吐血が始まり、更に食事すら取れなくなった。断食9日目には既に危篤状態となり、拘置所は責任を逃れるため宋瑞香さんを釈放した。

　2000年10月、宋瑞香さんの夫・馬喜成さんと弟・宋瑞義さんは、もう一人の学習者と一緒に北京天安門広場で横断幕を掲げ、そこで連行され依蘭県拘置所に戻され、夫と弟は長林労働教養所に2年間の労働教養を科された。宋瑞香さんが拘置所に拘束された時、夫、娘と弟も同時に拘束されていた。

　（3）万家労働教養所で拷問を受ける

　2001年9月のある日、宋瑞香さんは夫とともに道路沿いに迫害の事実を伝える横断幕を掲げたため、通報され依蘭拘置所に再び連行された。半月後、夫婦ともに2年の労働教養処分を受け、それぞれ万家労働教養所と長林労働教養所に送られた。

　万家労働教養所は極めて悪質な場所であり、学習者への暴力と拷問が常態化していた。宋瑞香さんが監禁された7大隊には数多くの男性警官がおり、常に4人一組で暴力を振るい、手錠・スタンガン・鉄の椅子・拳で学習者に囚人服を着せ、規則を暗記させ、「三書」を書くように強制した。その間、鉄椅子で殴打される学習者の叫び声、スタンガンで電気ショックを与える音、警官の罵声が飛び交っていた。

　7大隊の監禁者は約100人おり、ほぼ全員が暴力を受け、一部は繰り返し独房で暴行された。学習者の羅紅艶さんは全身に電気ショックの傷を負い、化膿して手術を受け、点滴治療を余儀なくされる惨状であった。

　ある時、全学習者への「転向」拷問が実施された。警官らは宋瑞香さんの両手を手錠で吊り上げ、背後に鉄の椅子を置き、足の先だけが地面に付く状態で6時間以上も放置された。その後、3人の男性警官は水をかけた宋瑞香さんに太いスタンガンで電気ショックを与え、宋瑞香さんの膝や髪の毛は焼け焦げ、靴下が足に貼り付いたという。最後はまた独房で上吊りにされ、さらなる拷問に遭った。

　（4）夫婦で連行され、夫が再び労働教養処分

　2006年7月5日、宋瑞香さんは夫とともに法輪功の資料を配布中に通報され、再び依蘭県拘置所に連行された。

　その夜、高齢の母親は宋瑞香さんに部屋に鍵をかけられたまま残された。娘夫婦が長時間帰宅しなかったため、母親はトイレに行くためにやむなく窓から飛び降りて、足首を捻挫した。

　拘置所では、宋瑞香さんは翌日から断食による抗議を開始した。断食13日後には、拘置所側も宋瑞香さんが危険な状態となったのを見て、死亡を恐れ点滴したが、宋瑞香さんは何度も針を抜いて点滴を拒否した。

　その間、長女が足の不自由なおばあちゃんを連れ、連日県公安局に身内の解放を要求した。最終的に宋瑞香さんは断食13日後に帰宅したが、夫は再び2年間の労働教養処分を受け、長林労働教養所に移送された。

　（5）再び連行・拘束される

　2013年5月14日夜9時過ぎ、宋瑞香さん、娘および他の学習者5人が法輪功の本を読んでいたところ、大慶朝陽公安支局の警官10数人に連行された。宋瑞香さんは大慶市第一拘置所に拘束された。

　宋瑞香さんは9日間にわたり拘束され、血圧が異常に高いため、拘置所は「居住監視」措置付きで釈放した。

　（続く）