文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月22日】資料拠点を各地に広げるという原則は、皆さんすでにご存じのとおり、法の中で求められていることであり、同修たちもよく理解しています。しかし、実際に直接的で具体的な運営問題に直面すると、この原則が薄れたり、妥協したりしやすいところがあります。ここでは安全の側面、つまり純粋に技術的な観点から若干の認識を述べ、参考に供したいと思います。

　数日前、ある同修の家に招かれ、皆で修煉に関する問題を語り合いました。その際、また別の同修が徐々に事を大きくし、関わる範囲がどんどん広がっていく現象が話題に上りました。こうした同修たちが今日まで歩んでこられたこと、そして「三つのこと」に非常に積極的に取り組んでいることは、確かに素晴らしいことであり、多くは現地で一定の役割を果たしています。

　一般的な刑事事件において、警察は手掛かりを発見すると、通常は事件を解決するために措置を講じます。これらの措置は大きく二種類に分けられます。一つは「事（物）から人を探す」という方式で、これは通常のパターンです。現場検証や各種捜査手段を通して容疑者を絞り込み、最終的に事件を解決します。もう一つは「人から事を探す」という方式で、警察が重点人物を手掛かりに事件の糸口を発見し、事件の解決に至るやり方です。「事や物から人を探す」のは手間がかかり、段階的な捜査手段を経る必要があり、多くの労力を要しても必ずしも結果が出るとは限りません。それに対して「人から事を探す」は比較的容易で、重点人物はたいてい警察の監視下にあるのです。人間の習性から、事件は同じ人物によって繰り返されることも多く、警察にとってチャンスになります。実際には両方式は交差して併用され、事件の解決を目的とします。特に規模が大きい、あるいは複数の地域にまたがる事件では、双方の上級機関が調整に入り、一方を主として、もう一方が協力する体制を取ります。例えば省をまたぐ事件なら公安部が出て調整し、市をまたぐ事件なら省級機関が調整します。上級機関が出てくれば下は怠けられず、力を注いで事件解決にあたります。

　法輪功学習者に対する迫害事件については、通常「国保（政保）」大隊が担います。彼らは長年の関わりで地元の学習者をよく知っており、20数年を経た現在、学習者の数が減っていることもあって、その状況を把握している場合が多いのです。純粋に技術的な観点から言えば、「人から事を探す」方式を取れば、学習者の行動を見つけることができます。加えて、中国で監視カメラが普及・乱用されているため、監視の目を根本的に逃れるのは難しいのです。これによって、自分自身や同修に安全上のリスクをもたらすため、資料拠点の遍地開花は、邪悪による大規模な迫害を回避することにつながります。

　明慧ネットの文章でも、邪悪が長期監視を続ける例がよく見られます。彼らはまさに「長い糸を垂らして大魚を釣る」ように、時機を狙っているのです。同修がただ目先の便利さばかりを考え、安全を軽視すれば、かえって大きな損失を招きます。

　また、迫害に加わる人員を見ると、以前は主に公安局の派出所や国保大隊が関与していましたが、現在では一部の地域で国安局も入り込んでいます。国安局の迫害はよりスパイ的な手口を重視しており、彼らの原則には「破案留根」というものがあります。文字通り「根を残す」、つまり一つの線を手元に残しておき、時機が来ればそれを辿ってまた悪事を働くというのです。

　真相を伝える活動の中で、多くの警察官は法輪功学習者が善人であることを理解し、迫害に加わりたくないと思っています。さらに、中共の腐敗と堕落によって命を投げ出してまで従いたくない人も増えています。法を正す進展によって環境が緩和される可能性はあるものの、邪悪による迫害が依然として存在しているのも事実です。もし問題が発生した場合、接触の範囲が広ければ広いほど、損失も大きくなり得ます。したがって、遍地開花こそが最も良い反迫害の方法であり、損失を最小限に抑える手段なのです。

　本稿は純粋に技術的な観点からの認識を述べたにすぎません。皆さんが最後の正法修煉の道を安らかに歩んでいかれることを願っています。