　【明慧日本2025年9月22日】（明慧ネット江西特派員）江西省南昌市の3人の法輪功学習者（以下、学習者）の女性、劉永英さん（62歳）、李芬玉さん（68歳）、陳冬梅さん（68歳）は、南昌市西湖区裁判所により不当な判決を受けた。劉永英さんは7月15日に懲役3年3か月と罰金1万元（約20.7万円）、李芬玉さんと陳冬梅さんは8月15日にそれぞれ懲役3年2か月と罰金7,000元（約14.5万円）を言い渡された。

　劉永英さんは、江西省民政学校の主任講師だった。法輪功を学習する前は複数の疾患に悩まされていたが、1996年に法輪功を始めてからは心身ともに健康となった。そして法輪功の原則である「真・善・忍」に基づく人生の真の意味を理解した。職場では勤勉に働き、2015年と2017年には部署で優秀と表彰された。

　李芬玉さんは四川省で1957年4月に生まれ、南昌県五星墾殖場の退職労働者であった。24歳の時に農場の労働者と結婚し、幸せな家庭を築いた。しかし1996年12月に夫が重度の尿毒症で亡くなり、幼い2人の子と数万元の借金を抱えた。夫の死に打撃を受けて精神的に不安定になり、不眠症や白髪、腰痛、貧血、肩こり、頻繁な風邪、子宮頸炎等が悪化した。しかし1997年5月に法輪功の学習を始めて心身が健康になり、笑顔を取り戻した。

　陳冬梅さんは同省で1957年10月に生まれ、南昌市皮件廠の退職労働者だったが、法輪功を学習して同様に心身ともに恩恵を受けた。

　1. 劉永英さん　7年にわたって拘禁、更に3年以上の判決

　中国共産党（以下、中共）は、1999年7月20日に法輪功への弾圧を開始した。法輪功を続けた劉永英さんは、複数回にわたり不当な拘禁と拷問を受けた。2000年初頭に1年間の労働教養を科されている。2005年6月20日には青山湖公安分局国家保衛大隊の警官7～8人が自宅に不法に侵入し、劉永英さんを連行して3年間の労働教養を科した。また2018年4月2日にも自宅から連行され、懲役2年の判決を受けた。拘禁中は罵倒・殴打され、強制的な鼻チューブによる給食、「転向（法輪功の放棄）」の強制、独房での監禁、長時間の奴隷労働などの非人道的な扱いを受けた。2020年4月3日の釈放時には歩行が困難で、極端にやつれ、歯が大量に脱落し、表情も呆然としていた。健康が著しく損なわれ、職も解雇されて退職金は剥奪された。

　2024年8月21日午後、劉永英さんは南昌市青山湖公安分局と鉄道公安等に自宅に不法に侵入され、捜索を受けて連行された。法輪功を学習していなかった夫と息子も連行されたが、夜10時過ぎに釈放された。劉永英さんは翌日に南昌市青雲譜区の総合治理センターの「洗脳班」に送られた。2日目には血圧が200を超える高値を示したが、3日目に南昌市第二拘置所に移送され、不当に拘禁された。

　2025年6月17日、劉永英さんは南昌市西湖区裁判所で裁判を受けた。夫は、法廷の傍聴を拒否された。約1年間の拘禁で体が弱った劉永英さんは、足かせを引きずりながら入廷したが、足かせが被告席に入るのを妨げたため外された。提示された「証拠」は、劉さんの車から押収された138枚の真実を示す護身符と、自宅から没収された16冊の法輪功の書籍、師父の肖像画等だった。

　劉永英さんと弁護人は、これらの「証拠」の合法性を疑問視し、無罪を主張した。弁護人は「劉永英さんは法輪功を学習し、善良な人を目指しただけで罪はない」と述べた。劉永英さんは、提示された「護身符」について、2018年の前回の不当判決以前のもので記憶が曖昧であり、カードも不鮮明なのに今回の「証拠」として使われたと指摘した。そして青山湖公安局の警官は劉永英さんの状況を知り「法輪功はそんなに良いのに、なぜ捕まるのか」と驚いたこと、拘置所の他の囚人も劉永英さんを善良な人と認め、拘禁に疑問を抱いたと述べた。そして「法輪功は身体を鍛え、善良な人になるためのもので罪はない。迫害をやめなさい。『天に神霊あり、善悪には報いがある』と知るべき」と訴えた。

　2. 李芬玉さん　4回の労働教養で8年間

　李芬玉さんは2000年12月末に連行され、江西女子労働教養所に1年間拘禁された。6㎡の暗い部屋に3人が押し込められ、日光も見えず、排泄もその中で行う劣悪な環境だった。2001年3月頃、大隊長の王俊征と警官の呂秀英により「死人床」に手錠で縛られた。3日3晩食事が与えられず、排泄物は身体についたまま放置された。

　李芬玉さんは、2002年の正月に四川の実家で娘を訪ねていたが、3月21日、倉山鎮派出所の張小波が村の幹部の王現清や婦人連合関係者と共謀し、農作業中だった李芬玉さんを根拠もないままに拘置所に連行し、四川省楠木寺女子労働教養所に2年間拘禁した。そこで拷問を受け、2002年10月には「転向」の「攻堅」として張小芳隊長ら5～6人が夜7時から深夜0時まで殴打した。その後、両脚を二重盤座で縛り、両手を高く上げて竹のほうきを持たせた。そして少しでも動くと、麻薬中毒の囚人に竹棒で激しく殴られた。この拷問は、16時間続いた。

　2005年7月にも李芬玉さんは根拠もなく南昌県国家保衛大隊の公安職員に連行された。そして江西省女子労働教養所に移送され、3年間の不当な労働教養を強いられた。ここで「独房監禁」や「軍事訓練」、「購買権の剥奪」、「家族面会権の剥奪」などの迫害を受けた。ゴム製医療手袋の検査作業に従事させられた際には、有毒な「タルカムパウダー」を使用する劣悪な環境で、毎日10時間以上の過酷な労働時間により皮膚のかゆみ、止まらない咳、鼻血などの症状が現れ、深刻なダメージを受けた。

　2006年5月頃、警官は李芬玉さんを「転向」を強制する「重点攻撃」の対象とし、単独に隔離した。教養所で最も陰険で悪質な、別名「陳猫」と呼ばれる麻薬中毒者に24時間監視させた。20日以上にわたり、毎日深夜までの「会話」を強いられ、早朝5時からビルの一階全体の清掃を命じられ、ほとんど睡眠時間がなかった。さらに警官は、李芬玉さんの16歳の娘をそそのかし、精神的な圧力をかけるために娘を連れてきた。

　2011年9月25日、李芬玉さんは「神韻」公演のDVDを人々に贈ったとして連行され、2年間の不当な労働教養を言い渡された。3度目となる収容では江西省女子労働教養所に移送された。2013年9月24日に李芬玉さんが江西省女子労働教養所から出所したとき、髪は白髪に覆われ、体重はわずか80斤余り（約40kg）にまで落ちていた。

　3. 陳冬梅さん　3度の不当な労働教養

　陳冬梅さんも法輪功の学習を続けたため、中共から計5年半にわたる3度の不当な労働教養を受け、罵倒や殴打、奴隷労働、「転向」の強制などの迫害を被った。2010年に江西省女子労働教養所に拘禁された際には、重度の肺炎により生命の危機に瀕した。

　陳冬梅さんは、2004年9月1日に新建県長陵鎮の省女子刑務所近くで法輪功の迫害について資料を貼っていたところ、私服の職員に不当に連行され、新建県国家保衛大隊に連行された。そして拘置所に25日間拘禁され、家族が5,000元（約10.3万円）の保釈金を支払わされた後、ようやく保釈された。

　さらにまた2005年5月28日に滕王閣近くで法輪功の迫害について資料を配布していたところ、滕王閣派出所の警官に連行され、1年半の不当な労働教養を言い渡された。そして江西省女子労働教養所に送られた直後、「転向」を強制する「重点攻撃」を受けた。輪番での長時間の「会話」、長時間にわたって法輪功を誹謗するビデオの強制的な視聴、炎天下での軍事訓練（気絶して倒れるまで続けられた）、独房での監禁、トイレや作業場の清掃罰、麻薬中毒の監視役による叱責や殴打を受けた。ある時、食事前の隊列での歌唱を拒否したため、当直の警察官に立たされ、刑期は3日間延長された。

　労働教養所の1年半の間、陳冬梅さんは、毎日12時間近くの強制労働に従事した。ゴム製医療手袋の「タルカムパウダー」検査作業では、高温で息苦しい作業場で扇風機もエアコンもなく、空気は窒息するような粉塵で満たされていた。1週間作業しただけで全身に赤い小さな発疹がびっしりとでき、猛烈なかゆみで全身を掻きむしり、睡眠が全く取れなかった。その後、教養所の教導員は陳冬梅さんを「直属隊」に移し、家族との面会や購買を禁止、最低品質の教養所の食事しか与えられなかった。

　2010年6月30日午後、陳冬梅さんが自宅で80歳を超える隣の老婦人と法輪功の書籍を読んでいたところ、南昌市青山湖区国家保衛大隊の7～8人の私服警官が侵入し、陳冬梅さんを床に押し倒して手錠をかけ、家宅捜索後に連行した。7月1日夜、国家保衛大隊の警官は再び陳冬梅さんの自宅に押し入り、娘が近隣で借りていた生徒の補習用の部屋を捜索した。そしてパソコン2台、携帯電話を2機、MP5プレーヤー1台を没収し、娘をあるホテルに連行して深夜12時まで尋問した。尋問した警察官は靴を脱ぎ、娘を殴ると脅した。

　青山湖国家保衛大隊の警官は、陳冬梅さんを24時間連続で尋問した。尋問椅子に手錠で縛られ、睡眠も食事も許されず、時折手錠を強く引っ張られた。右腕は擦りむけて出血し、現在も傷跡が残っている。国家保衛大隊の隊長は靴で陳冬梅さんの両脚を激しく殴り、「年寄りでなければ、死ぬまで殴ってやるところだ」と脅した。

　陳冬梅さんは2年間の不当な労働教養を言い渡され、2010年7月30日午後に再び江西省女子労働教養所に送られた。身体検査時の胸部レントゲンで肺に濃い影（肺炎）が確認され、教養所は受け入れを拒否したが、警官は教養所の所長と交渉し、強制的に収容させた。10日間で陳冬梅さんの体調は急激に悪化し、飲食が全くできなくなった。再度の検査後、「所外就医」として帰宅が認められたが、帰宅時の陳冬梅さんは完全に変わり果て、骨と皮だけになり、生死の境で苦しんでいた。しかし帰宅後は法輪功の学習を通じて、驚異的に回復した。

　2011年9月25日午前、陳冬梅さんは南昌県幽蘭郷渡頭村で村の人々に伝統文化を広める「神韻」のDVDを配布していたところ、幽蘭郷派出所に連行された。拘置所に3か月拘禁された後、2年間の不当な労働教養を言い渡され、3度目に省女子労働教養所に送致された。2012年の最初の3か月間、教養所は昼夜を問わず法輪功を誹謗するビデオや書籍の視聴を強制した。陳冬梅さんが視聴を拒否すると、教養所の中隊長が本を顔に投げつけ、激しく罵倒した。また、麻薬中毒者の囚人に監視させ、「保証書」を書かなければ食事は禁止と命じた。陳冬梅さんは生産大隊に移され、24時間体制で監視された。そして長期間の過重な奴隷労働と精神的抑圧により、頻繁に気絶した。ある時は地面に倒れて負傷し、前歯が緩んだ。その際、固形食を摂れなかったが治療も許されず、薄い粥だけで命をつないだ。

　4. 李芬玉さんと陳冬梅さんへ近年の迫害

　2018年4月10日午後、南昌市青山湖公安分局の警官一群が李芬玉さんの自宅に押し入った。その時、李芬玉さんは、劉海珍さんや陳冬梅さん、胡火妹さん、徐建飛さんと5人で法輪功の書籍を学習していた。警官は不当に捜索し、5人全員を強制的に連行し、南昌市青山湖公安分局に不当拘禁した。2日後には李芬玉さん、劉海珍さん、陳冬梅さん、徐建飛さんの4人は釈放されたが、胡火妹さんは南昌市第一拘置所に送られ、懲役1年半と罰金5,000元（約10.31万円）を言い渡された。そして長期間の迫害により、2023年8月3日に50歳で死亡した。

　2020年9月10日午前、李芬玉さんが法輪功への迫害について伝えていたところ、悪意のある通報により仏塔派出所に連行され、二七北路拘留所に不当拘禁された。2021年2月上旬、陳冬梅さんは嫌がらせと不当な家宅捜索を受け、住居を離れて避難生活を強いられた。

　2023年2月22日午前、李芬玉さんと陳冬梅さんが法輪功への迫害を伝えるために外出していたところ、悪意ある通報により南昌市青雲譜区公安分局に連行され、二七北路拘留所に5日間、拘禁された。

　2024年4月3日にも同様に外出中に悪意のある通報により、李芬玉さんと陳冬梅さんは南昌市青山湖区公安分局国家保衛大隊に連行され、「洗脳班」（南昌市青雲譜矛盾糾紛聯合調処センター、青雲譜区法院内）に送られ、強制的な洗脳を受けた。南昌市610弁公室副主任の劉志斌（偽名：牛小強（56）、退職または二線退役）が自ら「助教グループ」を組織し、昼間は法輪功を誹謗するビデオや、女子刑務所で学習者を残酷に迫害する映像を流し、「転向しなければ刑罰に処す」と脅迫した。さらに、ある学習者が江西省女子刑務所で糞尿をそそがれ、空中に吊るされて手錠をかけられるなどの迫害を受け、脚は腫れて髪が白くなったと語った。そして夜には家族を呼び寄せ、親の情を利用して2人の信念を揺さぶった。「取保候審（許可なく居住する市や県を離れられないが、他人との面会は自由）」の手続きでは、不動産証明書の提出を強要し、本人に不動産がない場合は親族の不動産証明書を提出させるなど、悪質な嫌がらせを行なった。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）