　【明慧日本2025年9月25日】中共の「9月3日軍事パレード」のビデオから、習近平国家主席とプーチン大統領が観覧席へ向かいながら会話を交わす場面が流出した。プーチン大統領が興奮気味に「臓器移植で不老不死になれる」と言い、習近平国家主席は「予測では、150歳まで生きることができる」と答えた。さらに習近平国家主席は「70歳はまだ子どもだ」と付け加えた。この動画は瞬く間に国内外で大きな波紋を呼んだ。

　これほど大規模なイベントで、複数の国の指導者が同席する中、二人の独裁政権の首脳が公然と臓器移植による延命について語り合い、庶民の臓器を自らの命を延ばすための「スペアタイヤ」として使うことに興奮を覚えていた。このことから、独裁者と国民の関係、そして独裁者の邪悪さが見て取れる。一般市民として、このような会話をどう感じるだろうか。

　中共は、自らが自国民の臓器を享受するだけでなく、一方では、「臓器外交」や国際的な「臓器賄賂」を行い、国際事案において利益を得ている。臓器移植技術が誇示する資本となり、庶民の臓器も貢ぎ物や贈り物となった。

　中共の高官が享受する臓器の特別供給

　2019年9月15日、北京301病院がウィーチャットで公に出された広告によると、2005年に「981首長（政府や軍の上級指導者、トップ、高級幹部を指す）健康プロジェクト」を開始し、寿命延長目標を150歳に設定した。同病院の医療システムは「世界一」であり、2008年の時点で中国共産党(以下、中共)指導者の平均寿命は88歳であった。広告は60年以上の成果を誇り、データが示すように、中共指導者の平均寿命は西側先進国の指導者を上回っていると主張した。

　北京301病院は、中共の重要な医療施設である。このウィーチャット広告は広まり、議論を引き起こしたため削除された。しかし、習近平国家主席とプーチン大統領の対話は、「981首長健康プロジェクト」、および国家指導者が臓器移植で寿命を延ばすという目標を裏付けた。

　周知の通り、中共の高官は生活全般において特別な供給を享受しており、食べ物から日用品、娯楽などに至るまで、常に高品質な製品と専用施設やエリアが用意されている。医療や健康管理においても高額な医療費が支払われ、海外の先進技術や薬品さえも特別に提供されている。「981首長健康プロジェクト」により、中共の特権階級は、臓器の特別供給まで受けるようになった。

　2014年3月、「マレーシア航空機行方不明事件」で239人が犠牲となった。当時、当局は行方不明の原因を説明できなかった。しかし、後に以下のことが判明した。法輪功学習者(以下、学習者)から生きたまま臓器を摘出し、孟建柱の親族に腎臓移植手術を行った医師と家族が、口封じを逃れるためにマレーシアに逃亡したが、中共は警察を派遣し、彼らを強制的に中国に連れ戻そうとした帰途で「行方不明事件」が起きた。つまり、医師やその家族だけでなく、警察までもが一緒に「口封じ」され、さらに悪質なことに、罪のない乗客までも巻き添えにされた。

　中共の内部事情に詳しいある中国本土の富豪が明かしたところによると、中共指導者の長寿の秘訣は、随時に人命を奪う準備を整え、若者の健康な臓器で自身の衰えた臓器に置き換え、若い武装警察から提供される血清を常時注射し、移植した臓器の活性を保っていることにあるという。この富豪はさらに、江沢民の長男である江綿恒氏が癌を患い、これまでに3度の腎臓移植を受け、5人を殺害したとも明かした。こうした需要に応じて臓器をマッチングする移植は、随時、健康な生命を奪うことを意味している。

　習近平国家主席は「70歳でもまだ子どもだ」と言った。子どもの臓器は成長が早いため、移植後の効果が良く、移植を受けた人に若返りの感覚をもたらすからだ。しかし、この技術の成熟には、膨大な臓器実験体と継続的な臓器供給が必要である。この供給源はどこから来るのか？　関連資料によると、中国では毎年20万人の子どもが行方不明になっている。この20万人の子供たちはどうやって調達され、どこへ消えたのか？　

　法輪功への迫害と臓器移植の産業化が、生体臓器を扱う産業チェーンを形成している。

　臓器移植は、1970年代末に初めて暴露された。当時、鍾海源という女性の臓器が強制的に摘出され、中共の海軍将校（パイロット）に移植された。しかし、当時は中共が内部でひっそりと行っていたため、知る者はごくわずかだった。

　1999年、江沢民が率いる中共は、法輪大法に対する迫害を始めた。江沢民は学習者が中共の党員数を上回っていることを妬み、無実の人々を弾圧し、虚偽の告発を行い、3カ月で法輪功を根絶すると公言した。江沢民は法輪功に対して「名誉を貶め、経済を断絶し、肉体を消滅させる」と命じ、学習者からの生体臓器収奪と売買を直接承認した。これにより、生体臓器売買という闇市場は公然の産業へと変貌した。江沢民の「黙って富を築け」という誘導のもと、臓器移植という元手のかからない暴利ビジネスは、党、国家、軍隊を公安、検察、司法機関と結託させ、産業チェーンが形成された。

　法輪大法学習者に対する迫害は、人類史上最大の集団冤罪事件を生み出した。数多くの学習者を皮切りに、無数の庶民の骨が彼らの生体臓器摘出技術の絶え間ない革新の道を敷き詰めた。多くの大病院はウェブサイトで自らの臓器移植技術の卓越さを誇示し、数百から数千もの成功事例を掲げ、某執刀医の名前までネット上に掲載している。

　2006年3月、国際メディアは中国本土からの証人の1人、ピーター氏（仮名）へのインタビューを報じた。彼によると、遼寧省沈陽市の蘇家屯には秘密の収容所があり、そこに収容された6000人以上の学習者は角膜、内臓（骨髄を含む）が生きたまま摘出され売買され、遺体は病院の焼却炉で即座に火葬されていたという。

　同月、別の証人であるアニーさん（仮名）が名乗り出て、この秘密収容所が遼寧省血栓中西結合病院の「地下医療施設」内に設置されていたと証言した。彼女の前夫は、蘇家屯収容所で生体臓器収奪を行う執刀医の1人で、主に角膜を摘出していた。病院を脱出した時、収容されていた6000人のうち、わずか2000人が残っていたという。約6000人の学習者のうち、4分の3が心臓、腎臓、角膜、皮膚を摘出された後に死亡し、遺体は焼却された。

　同月、軍医システム出身の証人3号はこう証言した。蘇家屯病院は全国36カ所の類似収容所の一部に過ぎず、現在全国で最大の法輪功収容地域は主に黒竜江省、吉林省、遼寧省であり、吉林省九台地区にある中国第5の法輪功集中収容所だけでも1.4万人以上が収容されており、最大の法輪功収容所（コード：672-S）では、収容人数が12万人を超えている。

　翌月、この瀋陽のベテラン軍医は再び、中共による学習者の臓器売買の公式プロセスを暴露し、中共の軍部が直接臓器盗売の不正行為に関与していることを指摘した。彼自身が扱った偽の自発的臓器提供同意書だけでも6万件以上にのぼるという。

　2024年7月15日、かつて瀋陽陸軍総合病院の泌尿外科で研修医を務めていた鄭治は、1994年に他の3人の軍医と共に、麻酔を施さずに18歳未満の軍人の腹部を切開し臓器を摘出したことを証言した。

　鄭治はこう話した。前中共党首の江沢民が1999年7月20日に法輪功弾圧を命じ、「名誉を貶め、経済を断絶させ、肉体を消滅させる」という政策を定めた。命令を受けて、当時の軍はすぐに大量の学習者を収容し始め、四川、武漢、東北三省、内モンゴルなどの各地の軍事基地で多くの人々が収容された。中共の軍は鉄道専用列車を動員できるため、（病院が大量の学習者の臓器を必要とする場合）一夜にして大量の収容者を移送することができたという。

　鄭治氏はさらにこう指摘した。中国はその時から生体臓器供給バンクが設立されて、ドナーが非常に豊富で利益が見込めるようになると、軍の病院から地方病院へと広がり始めた。地方政府は中共の指揮の下でやむなく臓器移植センターを設立することになった。例えば、腎臓や肝臓の移植センター、天津武装警察病院や北京航空航天病院などがそれにあたる。これらはすべて生体臓器産業チェーンの一部を成している。

　（続く）