　【明慧日本2025年9月26日】（前文に続く）

　臓器移植産業がもたらした副業

　生体臓器摘出が始まった当初は、証拠隠滅のために遺体は火葬されていたが、生体臓器摘出手術が一般的に行われるようになるにつれて、遺体の数も急増し、それらも金儲けの手段として利用されるようになった。薄熙来夫婦は法輪功学習者からの生体臓器収奪を行っただけでなく、大量の遺体標本を製造する工場まで建て、国内外で展示していた。遺体の数が膨大になったため、金儲けの方法も次々と考え出された。摘出された後の遺体はさらに多くの副収入源となった。たとえば、脳は脳サプリメントとして、髪の毛はカツラとして、皮膚は移植用に、人体油はスキンケア用品に、人肉は加工食品の原料として、そして骨は、歯科インプラントなどに利用された．．．しかも、こうした遺体の「副産物」を手に入れることができるのは、中共政府系企業、国営企業、そしてコネのある大企業など特定のルートを持つ組織に限られていた。

　臓器移植産業およびその副業は、庶民の運命を「ニラ」から「人間鉱物」へと変えた。ニラの場合は、収穫された後、再生すれば再び刈り取られるが、その運命は人間鉱物よりはましだ。人間を鉱物として扱った場合、搾り尽くし、完全に枯渇させ、再生の機会すら奪ってしまうことを意味する。

　臓器移植の暴利は移植技術の革新を駆り立て、子供や乳児を狙うようになった。

　法輪功学習者からの臓器供給が、日々膨張する臓器移植産業の需要に応えられなくなり、ますます増える参与者たちの貪欲を満たせなくなったため、臓器提供者の範囲もますます広がり、ついには生まれたばかりの乳児からも臓器を摘出するようになった。

　中共は、臓器移植の手術を繰り返すうちに技術がますます熟練し、ますます中毒になり、熟練した手つきで余裕を持って行うようになった。生まれたばかりの乳児は、かなり小さいにもかかわらず移植手術の対象となった。なぜなら、乳児の臓器は質が良く、さらに急速に成長するのだ。

　2024年5月21日、復旦大学附属小児病院は「小児向け臓器移植センター」の設立式典を開催し、全国から100人以上の小児医療関係者が参加した。このニュースは多くの親たちに恐怖を与えた。このような病院で子供を診察させる勇気がある親は、どれほどいるのだろうか。

　2025年6月11日は、中共当局が定めたいわゆる「臓器提供の日」である。羅帥宇氏の両親はソーシャルメディアを通じて、1年前に息子の羅帥宇氏が湖南省湘雅第二病院で実習中に、寮で不可解な「転落死」を遂げた事件に関する一部証拠を公表し、社会の強い関心を呼び起こし、瞬く間に話題となった。

　2024年5月8日、湖南省湘雅第二病院の研修医であった羅帥宇氏が不可解な転落死を遂げた。警察は自殺と断定し、あっさりと案件を終了させた。しかし、羅帥宇氏の両親が彼のパソコンから削除された大量のデータを復元したところ、湘雅第二病院の関係者が臓器売買などの違法犯罪に関与していることを示す告発資料、録音データ、印刷資料など、計11,119ページもの証拠を発見した。

　公開された録音の中で、湘雅第二病院の関係者が羅帥宇氏に、3歳〜9歳の小児臓器提供者12人を捜すよう要求していた。別の録音では、湘雅第二病院の連絡担当者が電話で「院長が羅帥宇に小児臓器提供者を探すよう指示しており、具体的な要件として『3～5歳と6～9歳の男女各3人、2グループで計12人。それから、検体採取には水濡れ禁止、静脈血採取は必須』と伝えている」

　2022年、江西省の重点高校である致遠中学に通う15歳の胡鑫宇さんが校内で失踪した。106日後に校外で遺体が発見されたが、内臓は全て失われていた。学校の中ですら安全でないなら、家を出てどこに行けば安全なのだろうか？

　法輪功迫害で培われた邪悪な手段は陳情者、ひいては全ての中国国民に用いられている。

　法輪功迫害の初期、大量の警察官が北京に赴き、陳情者を阻止し、連行後に拘禁し、迫害した。中には死亡させられた者もいれば、刑を宣告された者もいた。秘密の収容所に拘禁され、毒薬で迫害された者もいれば、地下収容所に閉じ込められ生体臓器収奪に遭う者もいた。これらの迫害手段は他の陳情者に対しても同様に用いられた。

　ある住宅の取り壊し問題で、長年陳情を続けてきた老人がこんな話をしてくれた。頻繁に北京へ陳情に行くうちに、全国各地から来た陳情者同士が顔見知りになり、陳情仲間になった。ある農民らしい老人が21歳の息子を連れて陳情に来た。他の請願者は誰も相手にされなかったが、数人が現れて父子の案件を受理すると言い、2人はついて行った。まずは病院での健康診断が必要と言われた親子が病院のロビーに入ると、父親は受付に行って診察の手続きをした。すると誰かが息子を連れて行き、父親にそこで待つように言った。息子が上の階に連れて行かれた後、父親は突然息子の助けを求める叫び声を聞いた。父親はすぐに階段を駆け上がったが、何階なのかわからず、廊下にも誰もいなかった。息子の名前を何度も呼んだが、返事はなかった。上へ下へと探し回ったが、部屋はどれも扉が閉まっていて、廊下にも人影はなかった。その後、誰かが父親の手にあった診察の受付票を取り上げて行ってしまい、どこに行ったのかもわからなかった。父親は病院内で誰に訴えても相手にしてくれず、数日経っても何の結果も得られなかった。泣き叫べば「精神病だ」と言われ、完全に無視されるようになった。

　中共は国民に「党が軍を指揮する」「銃口から政権が生まれる」と伝えながら、一方では国民に『党よ、親愛なる母』を歌わせている。国民に党への忠誠を捧げさせながら、他方では国民の臓器を享受している。「共産党がなければ新中国はない」という洗脳歌を歌っている国民はどれほどいるのだろうか。どれほどの人々が働きながら衣食住の税金を納めつつ、「党が給料を与えている」と言い、退職後も「党が年金を与えてくれている」と口にしているだろうか。党は働かず、農業も営んでいないのに、そのお金はどこから来たのか？　一人一人が納める税金で中共が養われているのに、中共はあたかも自分が国民を養っているかのように、全国民に対して洗脳を行っている。

　中共は国民に対して欺瞞的な洗脳教育を行い、国民の声を代弁する民主主義国家を「反中勢力」と罵り、異議を唱える者や民主活動家を中国人の恥だと決めつけ、「売国奴」として罵倒する。法輪功学習者が伝える真相を聞くことも禁じている。実際に多くの人が中共に従い、真実を聞かず、信じず、排除し、回避する選択をしている。中共はさらに国民の声を代弁する者を逮捕し、拘禁し、「非愛国者」「国家安全保障を脅かす者」と断じる。

　2019年、ロンドンの独立法廷は、中共政権による法輪功を含む少数民族からの生体臓器収奪を行っている行為は、人道に対する罪であると裁定した。

　2021年、国連人権専門家は報告書で、法輪功学習者以外にも、中国で拘束されているウイグル族、チベット族、イスラム教徒、キリスト教徒など、他の少数民族も中共の攻撃対象となっていると指摘した。

　中共は人類最大の邪教である

　中共は中国そのものではない。中共は悪魔であり、人類最大の邪教である。この悪魔は西洋から来たもので、マルクス、エンゲルス、レーニン、スターリンはその代表である。

　共産党の教祖であるマルクスは、『共産党宣言』の冒頭でこう述べている。「ヨーロッパに幽霊が出ているーー共産主義という幽霊である」。この魔物・サタンを中国文化で喩えるなら、それは妲己(だっき)よりも何倍も邪悪な妖精である。

　『聖書・ヨハネの黙示録』には、赤い悪竜（西洋では「獣」とも呼ばれ、絵では足の生えた7つの頭を持つ赤い蛇として描かれる）が記されている。その組織に加わった者は、手を挙げて誓いを立てると、「獣の印」を押される。（この獣は赤い悪竜であり、自らを赤い政権と称する）。この「獣の印」を除去せず、誓いを解かない限り、人はこの獣によって地獄に引きずり込まれ、引き続き奴隷として搾取される。（すなわち、その組織に加わることで、獣の印を押されるのである）

　西洋社会において、『聖書・ヨハネの黙示録』という予言書が最も大きな影響力を持っている。多くの民間の高人は、共産党が赤竜（赤い獣）の特徴に合致することを知っている。『聖書・ヨハネの黙示録』にはまた、「獣の印」を消せるかどうかが、誰もが直面しなければならない生死を分ける選択だとも記されている。

　天は中共に対する清算を始めている。人々はどうすべきだろうか？　その組織に加入した際に立てた誓いを無効にすること、すなわち西洋人が言う「獣の印を消す」ことで魔の呪縛から脱し、中共から解放され、命を魔である赤竜に奪われず、共に葬られることを免れるのだ。

（完）