文／中国の大法弟子
　
　【明慧日本2025年10月22日】（前文に続く）

　二、来る人は皆、真相を聞きに来た衆生です

　中共は法輪功を迫害する目的を達成するために、よく「戸別訪問行動」、「ゼロ行動」や各種の「特別行動」を行います。中共が運動を行うやり方は、いつも声勢（せいせい：気勢や威勢、または声の勢いや調子）を大きく見せることです。彼らが「敏感日」と考える日の前には、法輪功学習者（以下、学習者）を何人か逮捕したり、家に押しかけて脅したりして、外に出ることを恐れさせようとします。

　実際、多くのいやがらせに来る人たちは形だけで、本気で何かをするわけではありません。ある派出所の警官は私にこう言いました。「仕方がないんです。この仕事で飯を食っている以上、上からの命令に従わざるを得ません。毎月、あなたたちの状況を記録して報告しなければならないんです」と。これを騒がしい嫌がらせだと受け取れば、確かに署名をさせたり、写真を撮ったりと、あなたを困らせる行為に違いありません。しかし、自分を大法弟子だと思い、彼らを真相を聞きに来た、救われるべき縁ある人だと見れば、それは全く別の意味を持ちます。なぜなら、大法弟子にはエネルギーがあるからです。

　2005年、私が初めて監獄に連行されたとき、獄警の隊長が「これを守れ、あれを守れ」と言ってきました。私は「私は服役しに来たのではありません」と答えました。彼は驚いて「では何をしに来たのか？」と尋ねました。私は「法を実証し、真相を伝えて衆生を救うために来たのです」と言いました。すると彼は「どうやって救うんだ？」と聞いてきたので、私は「今まさにあなたに真相を伝え、あなたを救っているのです」と答えました。まさにこの一念によって、私は倉庫に配属され、そこでの環境は修煉し、真相を伝え、衆生を救う場となりました。長年にわたり、私は家に来る人々を師父の親しい人と見なし、真相を聞きに来た衆生だと捉えてきました。この一念が、とても良い結果をもたらしたのです。

　まずは正々堂々と向き合うことです。彼らを真相を聞きに来た衆生として見なすだけで、彼らの要求に従って何かに協力するようなことは決してしてはいけません。会話の中では必ず主導権を握り、自分が大法を修煉し続ける強い意志を明確に伝え、それがすべて彼らのための善念であることを感じさせるのです。そして彼らの意図を断ち、余計な言葉を言わせないようにして、大法に罪を犯させないようにしなければなりません。

　2021年、地区コミュニティに新しく赴任した、法輪功迫害を担当すると自称する副主任が、ある日私の娘に電話をして「家を訪ねたい」と言いました。翌日の午後に約束通り彼らは来ました。派出所の協警が2人、司法所から1人、地区コミュニティから2人、その中に副主任と綜治弁公室の人がいて、皆30歳前後の若者で、多くは初めての訪問でした。私はいつものように丁寧に彼らを迎え入れ、お茶を出しました。少し話した後、私は「皆さんが来た目的はわかっています。もし私が法輪功を修煉していなければ、わざわざ来ることもなかったでしょう。来たのは縁です。師父は『全世界の全ての人々はかつて私の親族でした』と説かれました（『二〇〇三年元宵節での説法』）。師父の親族は私の親族です。ですから親戚が訪ねてきたように思っています。皆さんが写真を撮ったりするのは皆さんのことですが、私はそれがみなさんに良くないことであることを伝えなければなりません。なぜなら江沢民に加担して悪事をしたことになるからです。善悪には報いがあります。それに法律にも違反しています。なぜならあなたたちはそうする権利がないからです」と言いました。副主任は「はい」と答えました。私はさらに「しかし私は皆さんを理解します。皆さんは仕事をして家族を養わなければならず、来ないわけにもいかない。仕事は選べませんが、良心は自分で選べます。私は皆さんを客人として迎えます。真相を聞き、救われるべき有縁人だと見ます。どう行動するかは皆さんの選択です。私は皆さんが法輪功学習者は皆とても良い人だとわかっていると信じています」と言いました。すると彼らは「その通りです。法輪功を修煉する人は皆善良です」と言いました。私は続けて「法輪功学習者は皆良い人です。ではなぜ良い人たちが終わりなく弾圧されるのでしょう？　皆さんはよく考えるべきです。世間の言葉をうのみにせず、自分の考えを持つべきです」と話しました。

　このとき、綜治弁公室の人が言いました。「まだ修煉しているのですか？　国家の規定では……」

　私は彼が話し終える前に答えました。「修煉しています！　こんなに素晴らしい功法を、どうして修煉しないのですか！」

　順に、私は私たち家族が法輪功を修煉した後の心身の変化、中共が法輪功を弾圧した後に信仰を守り続けたため、何度も拘束、監禁、労教、判刑を受けた経験、中共の江沢民が法輪功を弾圧する際に完全に嘘で欺いたこと「四・二五事件」や「天安門焼身自殺事件」の真相について話しました。

　さらに私は言いました。「国家の規定と言われたことも、後から誤りだと分かったものが多くあります。反右、文化大革命、劉少奇（りゅうしょうき）は叛徒（はんと）や内奸、工賊と言われましたが、後に平反され、偉大な無産階級革命家とされました。私が部隊にいた時には2度の戦争を経験しました。一度は××平叛で、我々の部隊は50人以上の戦死者を出しましたが、後に平反され、叛乱者は良民となり、部隊は4人組の管轄下となりました。もう一度は対越戦争で、我々の部隊は100人以上の死傷者を出し山を奪いましたが、最終的には越南に返還され、同志であり兄弟となりました。

　法輪功が広まった当初、政府やメディアは称賛し、7人の常務委員の家族も法輪功を修煉していました。全国人大常委会の委員長も法輪功の調査を通じ、中央への報告で『法輪功は国家と国民に100の利益をもたらし、害は一つもない』と十分に評価しました。しかし、江沢民の一言で法輪功は×教と中傷され、億を超える修煉者が政府と対立させられ、残酷な弾圧を受けました。ご存知ですか？　今まで法輪功を×教と定めた法律は一つもなく、2005年に公安部が再認定した邪教リストにも法輪功は含まれていません。法輪功を迫害したのは江沢民の意志であり、法律ではありません。つまり、法輪功の迫害は違法であり、最終的に誰が迫害しても、その責任は自分で負わなければならず、他人が代わりに負うことはありません。あなたたちは『自宅で修煉するなら自由だが、外でチラシを配るのはやめろ』というでしょう。ですが、法輪功学習者（以下、学習者）がなぜ食を節約し、命をかけてこれらの行動をするのか考えたことがありますか？　彼らは自分のためではなく、完全に世の中の人々のためなのです。人々が欺世（ぎせい）の嘘に惑わされ、中共に従って自分を滅ぼさないように伝えているのです」

　私はまたこう言いました。「私たちは以前、610弁公室の主任や国保隊長と話をしたことがありますが、彼らも法輪功は×教ではないと考えており、学習者は皆とても善良な人々だと言っていました。ただ、中共と正面から対立しないようにと言い、紙幣に文字を印刷することなどをしても中共を倒すことはできないと伝えていました。私は彼らに話しました。最終的に中共を打倒するのは中共自身であり、天が中共を滅ぼすのです。学習者が金に文字を印刷し、真相を伝えるチラシを配るのは仕方のない方法です。昔は御状に訴えることもできましたが、法輪功は無実に弾圧され、言い分の通る場がありません。人が理不尽な扱いを受けた場合、何らかの訴えの手段が必要です。虚偽の広告を出すことは許されますが、法輪功が迫害の真相を伝えるチラシを配ることがなぜ犯罪になるのでしょうか！」

　最後に私は言いました。「今日、皆さんが来られたのは縁です。法廷では私たちは発言を許されませんが、それでも法廷にいる人々には伝えたいことがあります。災難を乗り越えるには2つしか方法がありません。一つは中共の党や組織から脱退し、かつて誓って押した獣印を消すこと。2つ目は『法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい』と誠心で唱え、神仏の護佑（ごゆう）を得ることです。ですから、皆さんにも覚えてほしいのです。法輪大法は素晴らしい！　真善忍は素晴らしい！　中共の組織から脱退し、自分と家族に美しい未来を選んでください！」

　その日の帰り際、私は後ろを歩いていた綜治弁公室の若者を呼び止め、党組織から脱退させました。その後、ほかの人もそれぞれ三退を行いました。

　おそらく、師父は私たちに救う心があるのを見て、さまざまな人を入れ替えて真相を聞かせたのでしょう。政法官員、610弁公室の主任、国保隊長、警察など、さまざまな人が来ました。あるとき、帰る直前に綜治弁公室の職員が言いました。「皆で写真を撮りましょう」。私は答えました。「本来、写真を撮ることに問題はありませんが、あなたには目的がありますね。私の家に来たことを示すためです。そうなると、あなたは法輪功に良くないことをしたことになります。簡単なことです。協力しないと言えば済むことです」彼は「では撮らないことにします」と言いました。

　真相を伝え続けるうち、ここ1年ほどは地区コミュニティの人も来なくなり、来ても玄関先で写真を撮ってすぐ帰るようになりました。ある日、私がゴミを捨てに下に降りたところ、遠くに地区コミュニティの副主任の姿を見つけました。彼は慌てて手を上げ、挨拶しながら「あなたを探しに来たわけではありません」と言いました。近づいて私は「大丈夫です。家でお茶でもどうですか」と言うと、彼はすぐに「ありがとうございます。上からの指示がなければ、誰も来ません」と答えました。

　（続く）