　【明慧日本2025年11月9日】（中国＝明慧記者）明慧ネットの報道によると、2021年から2024年までの期間中、新疆ウイグル自治区および新疆生産建設兵団（省部レベルの「準軍事的実体」）の法輪功学習者（以下、学習者）、ならびに他の地域出身で新疆にいた学習者が、中国共産党（以下、中共）によって少なくとも10数人が様々な手段で迫害された。そのうち、1人が亡くなり、3人が不当な判決を言い渡され、6人が連行され、4人が嫌がらせを受けた。

　中共による学習者への迫害は密かに行われ、さらに情報封鎖と意図的な隠蔽が行われているため、上記の統計は実際の迫害の一部に過ぎず、より多くの迫害事例が未だ世に知られていない状況である。

　新疆生産建設兵団は、国務院直属かつ新疆ウイグル自治区の二重管理下にある、省部レベルの「準軍事的実体」であり、党・政・軍・企業の四つの指導機構と機能を一体化している。独自の公安・検察・司法体系を有し、「師市合一」の行政構造をとっており、石河子市や五家渠市などがその例である。

　一、学習者・甄作雲さんが迫害され死亡

　昌吉回族自治州阜康市の元法輪功煉功拠点のボランティア担当である甄作雲さんが2024年4月29日、迫害により死亡した。享年84歳。甄さんはこれまでに何度も当局により連行され、拘留所、留置場、洗脳班で迫害を受けてきた。

　2016年11月末、阜康市公安当局は甄さんを連行し、家庭の資料拠点を破壊した。その後、阜康市裁判所が甄さん懲役2年、執行猶予3年の判決を下した。

　以降、政法委・国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）・司法所・派出所・地域委員会などによる監視と嫌がらせが絶えず、甄さん自宅の前には監視カメラを設置され、電子手錠を装着させられ、毎月司法所への署名を強制された。2023年10月、甄さんは退院直後に再び警官による脅迫と家宅捜索を受け、度重なる恐喝と監視の中で、2024年4月29日に亡くなった。

　二、3人の学習者が不当判決を受ける

（一）優秀教師・魏淑艶さんが不当判決

　新疆哈密市の石油基地第二学校の教師・魏淑艶さん（61）が2024年6月29日、河南省許昌市魏都公安支局により連行され、許昌市留置場に拘禁された。体調不良を理由に弁護士が保釈を求めたが、裁判官・李沛により拒否された。

　同年10月16日、魏さんは極度の体調不良により歩行不能のまま、オンライン裁判にかけられ、懲役3年6カ月の不当判決を言い渡された。現在控訴中である。

（二）ウルムチ市の顔雪花さんに懲役6年の不当判決

　ウルムチ市の学習者・顔雪花さんは、2023年7月中旬に警官により連行され、2024年1月に懲役6年の判決を受け、ウルムチ女子刑務所に拘禁された。顔さんは1999年の弾圧開始以来、度重なる拘束と嫌がらせを受けてきた。

（三）成都市の陳家慶さんが連行・不当判決

　四川省成都市の学習者・陳家慶さん（68）は、2023年6月に新疆を旅行中、宿泊先で携帯電話に法輪功関連資料があったことを理由に拘束され、懲役1年の判決を受けた。彼は元中国電子科技グループ第二十九研究所の研究者であり、退職後は中国各地を訪れ伝統文化を広めていた。拘束後、家族は長期間消息を絶たれ、釈放後も年金を停止された。

　三、少なくとも6人の学習者が連行・拘束される

　2024年8月、ウルムチ市の肖艶さん（60）は、タクシー内で法輪功迫害の実態を伝えたことで、新市区公安支局の警官により連行され、ウルムチ第3拘置所に拘束された。

　また、2021～2023年にかけて、外省から新疆を訪れた学習者の張華さん、張永有さん、朱秀花さん、張立軍さんなどが、それぞれ駅や旅行中に拘束された。

　四、少なくとも4人の学習者が嫌がらせを受ける

　2020年以降、新疆では当局による「態度表明」運動が実施され、地域スタッフが学習者の自宅に行き、「まだ法輪功を修煉しているか」と聞き、「学んでいます」と答えると、頻繁に「自宅訪問」・写真撮影・署名強要などを行っている。また、監視カメラや顔認証システムが地域一帯に配置され、学習者は交通機関・職場・商業施設・検問所などで常時監視されている。

　具体的には、2021年1月に新疆農大コミュニティで楊志江さんが警官により嫌がらせを受け、同年4月には雲南省から新疆へ旅行中の李菊華さん（78）が鉄道派出所により身体検査を受け、所持品を押収された。2023年には昌吉州阜康市の退職公務員・李和平さんが警察により取り調べを受け、同年1月にはウルムチ市の李暁萍さん宅にコミュニティの関係者が侵入した。また、2024年には湖北省応城市出身の青年・張迪さんが、新疆で勤務中に法輪功の資料を所持していたため、家宅捜索を受け、1000元を強要された。

　五、法輪功迫害に関与した24人が悪報に遭う

　新疆で法輪功学習者の迫害に関与した24人の中共関係者が悪報に遭った。

　ウルムチ市

　1、戴光輝、新疆公安庁副庁長・政法委副書記。重大な違法行為の疑いで調査を受けた。

　2、祝聰、新疆高等裁判所の二級裁判官。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　3、李鵬新、新疆ウイグル自治区党委副書記、自治区教育工作委員会書記、青海省政法委書記。収賄罪で死刑（2年執行猶予付き）の判決を受けた。

　4、蒋新華、新疆高等裁判所の副所長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　5、田玉軍、新疆発展改革委員会党委副書記・主任。懲役9年6カ月、罰金120万元の刑に処された。

　ハミ市

　6、繆毅、ハミ市委常委・政法委書記。自首し、審査および監察調査を受けた。

　7、李成輝、ハミ市委書記。自首し、審査および監察調査を受けた。

　タリム・タリチ地区

　8、梁浩、元ウス市委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　カシュガル地区

　9、買買提明・白克力、元カシュガル市委副書記・市長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　10、李国平、カシュガル市委副書記・政法委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　11、陳旭光、カシュガル経済開発区党工委書記・宣伝部長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　12、曹志、カシュガル地委委員・秘書長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　ホータン地区

　13、孟凡剛、ホータン地委委員・政法委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　14、楊発森ホータン地委副書記・政法委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　昌吉回族自治州

　15、李新光、元阜康市委副書記・市長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　16、李紹海、元阜康市委副書記・市長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　アクス地区

　17馬国強、アクス市委書記、地委委員・政法委書記、新疆自治区党委政法委副書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　18、竇万貴、アクス市委政法委書記・地委書記。死刑（2年執行猶予付き）の判決を受けた。

　19、高克平、アクス市政協工委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　クズルス・キルギス自治州

　20、安征宇、同自治州党委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　新疆生産建設兵団

　21、楊福林、兵団党委常委・政法委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　22、孟憲鋒、第五師副師長、石河子市委常委・副市長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　23、盛焉江、石河子市市長。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。

　24、斉新平、第六師政委、五家渠市委書記。重大な違法行為の疑いにより調査を受けた。