　文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年12月14日】ある映像の中で、師父がある体育館で功を煉る学習者たちの動作を正しておられる場面があります。その中の、師父が背を向けて歩いて行かれるほんの一瞬の後ろ姿を見たとき、私は万感の思いが込み上げ、涙が滲みました。私は、ほとんどの時間、業力の干渉を受けて思考が左右されたり、状態が良くないときには、別の空間の生命からの干渉があるように感じることさえあります。法理を考えようとせず、内に向けて修めようともしない状態のときでも、ただ「法を正す時期の大法弟子である」という一念をしっかり掴み、師父が歩いて行かれるあの後ろ姿を思い出すと、私の正念は再び堅くなります。私は、このすべてを決して裏切ってはならないのです。

——本文より抜粋

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　尊敬する師父、こんにちは！

　同修の皆さん、こんにちは！

　私は修煉を始めてもうすぐ三十年になる古い大法弟子です。法を正すことはすでに終盤に差し掛かり、私たちの修煉も、気づかないうちにある特別な段階へ入ったように感じています。試練はますます全面的かつ厳しくなり、大法も最後の選別をしているように思えます。私は長い間、まるで行き詰まりのような修煉状態に悩まされ、寝返りをうつような苦しみの中でずっと突破できずにいました。意志は消磨され、どうしても精神が奮い立たず、真相を伝えることもうまくできない状態でした。

　修煉者にとって、これは言葉では言い表せない苦悩であり、目に見えず、触れることもできませんが、無形の中で人を打ち砕き、沈んでいき、自分を疑い、すべてを疑うようになります。身体も精神もどこにも光が見えず、外界の変化にも心が動かず、良くても悪くても興味が湧かない――そんな状態でした。

　それでも、心の中にはただ一つの念がありました。「私は大法弟子だ！」しかし、そのたった一つの正念さえ、自分の中で否定されることもありました。大法の要求は非常に高く、師父が真の大法弟子に求める基準も非常に高いのです。私はその基準に達しているのだろうか？　今日は中国法会の機会をお借りして、このような魔難の中での修煉について師父にご報告し、同修と交流し、この魔難を乗り越え、共に向上したいと思います。

　他人の不足を見ることから、内に向けて探すことを学び、嫉妬心を修めるまで

　長期にわたる冤罪による拘禁期間を終えて、私は自分を整え、すぐに真相伝えによる衆生救度に身を投じました。その中で、ある同修と出会い、数回接触した後、彼女は私と一緒に正しい事をしたいと言ってきました。もちろん歓迎すべきことであり、私は快く同意しました。

　ところが、彼女と一緒に行う過程の中で、私は彼女の多くの不足を見るようになりました。どう見ても、早期から修煉してきた大法弟子には見えませんでした。たとえば、人の陰口を好み、私が聞きたくなさそうにすると、別のやり方で私を誘って他人の不足を言わせ、その後で満足げに内心の喜びを抑えるような表情を見せるのです。真相活動中も、常人の雑談を挟もうとし、私がたしなめると不満げな表情を見せました。安全のために、時に別の用事を頼んでも、理由をつけて行こうとはしませんでした。私は長期迫害を受けたとはいえ、外見は依然として若々しく、同年代の修煉者よりも軽やかで生気があり、歩き方まで真似されました。私が持つものは彼女も欲しがり、さらに私を越えたいようでした。その「何でも私と比べようとする」様子を見て、私はふと悟りました――「ああ、これは嫉妬なのだ」

　彼女が比較すればするほど、私は彼女を見下すようになりました。ある時など、私は彼女の容貌をまで批判し、「普通の良い常人のほうがまだ穏やかで見た目も良い、彼女はいつも不機嫌そうだ」と思ったのですが、言葉には出しませんでした。しかし、「その目つきには邪悪で陰湿な光がある」とさえ感じました。

　当時の私はまだ状態が良く、心の大半を正しい事に使い、心性も比較的純粋で単一でした。同修の不足について言ってしまえばそれで終わりなのですが、相手の気持ちを全く考えていませんでした。一度私に「指摘」された後、発正念の時に、相手が抑えて泣いている声を私は耳にしました。しかし私は目を開けて見ようとはしませんでした。発正念が終わって目を開けると、いつも通りの「作り笑い」に見え、「気にしすぎだったのか」とそれ以上考えませんでした。私がどれほど嫌がり、時に怒って「もう来ないで」と言っても、彼女は離れず、しがみつくようにして一緒にやりたがりました。私はずっと見下す心を抱えたまま彼女を連れていたのでした。

　重要な仕事が一通り終わった後、私は続けざまにいくつかの大きな魔難に遭いました。すべて乗り越えはしたものの、私は非常に不当な扱いを受けたと感じました。「私は一心不乱にこれだけやってきたのに、なぜこんな理不尽な難に遭うのか？」。一方、彼女は家族に囲まれて天倫の楽を享受しているような日々を送っていたのです。

　私が難に遭っていることについて、彼女はのんびりした調子で、時には幸災楽禍のような、嘲るような口調でこう言いました。「自分がなぜその難に遭ったか、まだ見つけていないんでしょ？」と。まるで彼女は理由を知っているかのようで、まるで彼女のせいで私が罰を受けたかのように感じました。

　その言葉は、私の心をさらに不安定にさせ、私は彼女を拒絶するようになりました。「彼女はいったい何者なのか？　旧勢力の一味なのか？」

　同修の中には、「ある同修は実は旧勢力によって按排された者であり、師父の弟子ではない場合もある」と言う人もいました。その言葉を聞いて、私はますます彼女こそ旧勢力の者ではないかと思うようになりました。彼女のこれまでの言動を思い返すと、常人としての面も、修煉者としての面も、すべて「自分が得をすること」を中心にしているように見えました。

　「法を正す時期に一緒に参加すると言いながらも、その根本は自分が得をし、向上したいという思いで、私を利用しているだけではないか」と、そう思えてなりませんでした。

　
　これは旧勢力の思考と同じではありませんか？　そう感じた私は、彼女を拒否し、遠ざけるべきだと思いました。しかし彼女は、少しでも可能性があれば、あの手この手で私に近づこうとしました。それがかえって、私はなおさら彼女から距離を置こうと強く決心する理由になりました。ところが、その時の私が置かれていた環境は、全体の雰囲気がまるで彼女に味方しているように感じられ、私は逆に攻撃され、否定される側に立たされているようでした。彼女は私の批判の中で修めており、認められていきました。

　その頃から私は、全身が負のものに包まれているようになり、同修の存在すら、以前のように深く考えず無条件に受け入れることができなくなりました。

　「内に向けて探す」という法理は理解しているつもりでしたが、どうやって探すのか、何を探すのか、私は真剣に向き合おうとはしていませんでした。同修から、「心の不公平も嫉妬心である」と指摘されました。

　私は自分には嫉妬心があることを否定していました。「自分より劣っていると思っている相手に、どうして嫉妬する必要があるのか？　嫉妬心は恥ずべきものであり、自分とは無縁だ」と思っていたのです。

　しかし、何年も経つうちに、私の修煉はなかなか向上せず、学法も身に入らず、法が見えず、負のものにますます覆われていき、ついには再び迫害を受けることになりました。

　
　その時、私は自分の修煉を根本から見つめ直し、脱胎換骨の変化をしなければならない、と強く感じるようになりました。「以前のようではもういけない！」と。

　そこで私は、集団学法により積極的に参加し、困難にある同修を助ける活動にもできるだけ関わるようにしました。師父の要求にできる限り沿うように努めました。しかし、自分の家に戻ると、負のものが依然として私の空間場にまとわりつき、私は本当の意味でそこから抜け出すことができず、精神も奮わず、精進できませんでした。

　この「精神が奮い立たない」という状態こそ、嫉妬心の直接の作用なのではないでしょうか？　それは、私を行き止まりへと追い込み、少しずつ私の心をむしばみ続けていたのです。

　彼女には嫉妬心があり、それも非常に強かったのです。しかし彼女は、その良くない心を正面から使って、自分を修めていました。私の指摘の中で自分を探し、耐え忍び、黙々と向上していったのです。

　私はどうだったでしょうか？　私はまるで「気を盗むこと」（『轉法輪』）で言われているように、黒い気ばかりを吸い込み、「大きな気の塊」のようになり、それを功だと勘違いしていました。いつも「自分は間違っていない、悪いのは相手だ。あの人は修煉者らしくない」と思っていました。しかし実際は、愚かだったのは自分であり、他人ばかり修めて自分を修めていなかったのです。嫉妬心は本来、人を害し、自分も害するものですが、私の場合、自分を害するばかりで、相手を成就させる結果になっていました。

　その不公平や他人を見下す心が、不浄なものを招き寄せていたのです。なぜ相手の言動を反面教師として、自分を見ることができなかったのでしょうか？それこそが魔難を突破する方法であり、自分の問題を見つける最も簡単な道ではありませんか？　師父はすでにすべて教えてくださっていたのです。

　では、なぜ私は自分の問題を見つけ続けられなかったのか？　実は見つからなかったのではなく、隠そうとしていたのです。受け入れたくなかったのです。認めたくなかったのです。

　「なぜ隠すのか？　向上したくなかったから？」、もちろん違います。それは、自分は修煉ができている、という名誉を守りたかったからです。

　名を求め、長年の魔難を乗り越えてきた「偉大な弟子」という虚像を固く抱きしめていたからです。そして、その強烈な歓喜心と顕示心が、周囲の嫉妬を呼び寄せた――つまりすべては自分が招いたものだったのです。

　反対に自分を見てみました。彼女が人の陰口を好んでいたとき、私は本当に自分が「陰口を言わない人」になっていたでしょうか？　常人の道徳観で、「陰口はいけないことだ」と思っていただけではありませんか？　心が動かされれば、私も陰口を言い、だからこそ彼女の誘導に乗ってしまったのです。私は法の基点に立ち、修煉者は口を修め、人に善をもって接するという基準でこの事を見ていませんでした。また、自分の意志で克服せず、中国人に一般的にある良くない習性を断ち切れず、正の作用を発揮できませんでした。そのため、相手に「私を試す場」を与えてしまいました。

　彼女が常人の話をしていた時、「彼女は口で言っていたのです」が、「私は心の中で言っていたのです」

　「私はあなたより上だ。あなたは純粋ではない」と指摘するその心に、すでに顕示心がありました。安全のために彼女を別の場所へ行かせたとき、私は「人の話を聞かない彼女」を批判していましたが、私自身も、人の言うことを聞かないところがありました。ただ、相手が自分より修煉が高いと認める場合だけ従っていただけなのです。良いものを見ると欲しがる――誰だって欲しがります。彼女が何でも私と比べたとき、私は比べませんでしたが、それは「傲慢で、比べる価値がない」と思っていたからです。

　では、なぜ私は不快に感じたのでしょうか？　相手に追い越されるのが怖かったからでしょうか？　彼女が良いところを見て学ぼうとしていたことは、本来、自分を高める方法ではありませんか？　私はそれを「卑しい」と決めつけ、学ぼうとはしませんでした。

　内に向けて自分を照らし合わせていく中で、私は自分に嫉妬心だけでなく、傲慢さ（行き過ぎれば自分の心より魔が生じることとなり、自分は素晴らしく他人は自分に及ばないと錯覚する）もあることに気づきました。外へ外へと見て他人を否定し、党文化の影響の中で修煉をほとんど台無しにしてしまっていました。トラブルの中で向上するどころか、逃げたり、隠したり、魔の誘惑に乗せられたり、修める良い機会を数多く失い、危うく自分をダメにしてしまうところでした。

　人を見下す心も、旧勢力の一つの表れではありませんか？　もしかすると、私自身も旧勢力に認められない弟子だったのかもしれません。人を見下すという行為そのものが相手を傷つけるのです。私が魔難に遭い、相手が喜んだという事実は、私が彼女を傷つけたからです。しかし私は自分が傷ついたことばかりに執着していました。反対に言えば、もし見下す心がなかったなら、同修の表れはまったく別のものだったのかもしれません。

　嫉妬というものは、まさしく悪魔です。全体の修煉環境の中でも頻繁に顔を出し、環境をかき乱し、同修を孤立させ、全体の形成を妨げ、法を正すことと衆生を救い済度することを破壊する――旧勢力が最も利用する「法宝杖」なのです。このようなものは必ず取り除き、徹底的に根絶しなければなりません。私は、「今こそそれを根こそぎにできる」と感じるようになりました。

　自己中心から他人のために行動することで、私は朝の修煉ができるようになった

　衰えの状態には、長期にわたり煉功を続けられなかったという現れもありました。1999年以前、私は学法も煉功もとても精進していました。当時は屋外で煉功しており、厳寒酷暑、雨雪を問わず、煉功点に人がいれば必ず参加していました。学生で身体に不調もなかった私ですが、この二年ほどは怠惰になってしまいました。ある時期までは「朝の煉功をしなければ」と毎日思っていたのに、次第にその思いすらなくなり、煉功しても「煉功しないと身体がつらいから仕方なく」という状態でした。主意識は「自分は急速に下滑している」と分かっていたのに、現状を変える力がなく、本体がはっきり老化していくのをただ見ているだけでした。

　ある日、高鉄（新幹線のようなもの）で六十代の女性と並んで座った時、別の人に年齢を聞かれ、私が答えると、その人は驚いた目で私を見つめました。私は若く見えると言われるのだと思いましたが、その人は六十代の女性に向かって「あなたの方がずっと若く見える！」と言ったのです。私には興味を示さず、その六十代の婦人と楽しそうに会話を始めました。私は非常に落ち込みました。これほど上の年代に見られたことはありませんでしたが、同時に「修煉に問題がある」ということを痛感しました。

　「こうして刺激を受けたのだから、せめて煉功だけでもしっかりやろう！」と、そう決心しました。座禅も以前より長くできるようにはなったのですが、長く坐れば坐るほど、終わった後に身体が軽くなるどころか、痛みや硬直が強くなり、常人のようにストレッチをしないと緩和できませんでした。「煉功しないと修煉全体が維持できないから煉功する」という状態になったのですが、なんと決心して２日後には元に戻ってしまいました。

　「安逸心」を取り除く修煉だと思って、朝の煉功を続けようとしました。しかしその時間になると、身体の内外に不快感が広がり、横にならないとおさまらず、どうしても続けられませんでした。そのため、2年間ずっと「夜更かし・朝寝坊」の状態が続きました。では早寝に切り替えようとしましたが、早く寝ても普段より遅く起きてしまうのでした。常人の観念では、問題は解決できませんでした。私は自分自身に対して「問題は一体どこにあるのか…？」と、もうどうしょうもなくなってしまって首を振っていたのです。

　ある日、私は突然できるようになりました。その前日、同修たちと多くの問題について交流しました。最も共鳴したのは、「現在、多くの人がまだ新宇宙の基準に達していない。依然として『自己中心』の状態のままだ」という認識でした。

　法に真に同化し、人に責任を持ち、社会に責任を持つという境地に達していないため、多くのプロジェクトの効果が理想に及ばないのです。朝の煉功すらできないということは、自分にすら責任を持てていないのではありませんか？

　もし、すべてのことを「他人のため」の角度から考え、慈悲をもって衆生に接することができたなら、どうなるでしょうか？　これこそが、旧勢力の按排を根本から破る道です。旧宇宙は「私のため」であり、大法弟子は師父の要求どおり「他人を先に・無私無我」の境地でなければ、旧勢力の按排を破ることはできません。

　実際、私は「他人のため」の一念を起こすと、必ず奇跡が起きることを体験しました。

　その境地が開けた翌朝、私は自然に朝3時に目が覚めました。負の念もなく、身体の不快を感じることもしなく、五つの功法をすべて行い終えることができました。それ以来、時折負の念が強く出る日を除けば、ほぼ毎日朝の煉功ができています。これは、単なる安逸心の問題でも、本体を変えるための煉功でもありません。衆生に対して責任を持つという問題だったのです。法を正す時期の角度から問題を見る時にのみ、問題は真に解決します。

　結語

　ある映像があります。師父がある体育館で功法を正しておられる場面で、師父が背を向けて歩いて行かれるわずかな後ろ姿を見た瞬間、私は万感の思いが込み上げ、涙が溢れました。私は日常の多くの時間、業力の干渉や、別の空間の生命からの干渉の影響を受けていました。特に状態の悪い時、法理を考えることも、内に向けて修めることもしたくない時でさえ、「私は法を正す時期の大法弟子だ」という一念だけを握りしめ、師父が歩いて行かれるあの後ろ姿を思うことで、私は再び正念を奮い起こすことができました。私は決して、この全てを裏切るわけにはいかないのです！　どんなに苦しく、どれほど辛く、どれほど疲れ果てても、私は必ず、この法を正す時期の道を正しく歩み抜き、衆生を旧宇宙から救い出すために最後まで歩み続けます。最大の願いは、師父に随い、衆生に責任を持ち、使命を果たすことです。

　これは、現段階における私の修煉の体験と悟りであり、師父の慈悲なる救済に対する、ささやかなご恩返しです。私はまだ多くのやるべきことをやり切れておらず、多くの不足があり、正すべき点は数え切れません。落ちてしまった部分も取り戻さねばなりません。ただ精進し、さらに精進することで、ようやく万分の一でも報いることができるでしょう。

　師父に深く感謝いたします。

　（明慧ネット第二十二回中国法会原稿）