　【明慧ネット2025年12月29日】（明慧ネット・遼寧報道）遼寧省営口市鮁魚圏区の法輪功学習者・牟艶萍さん（71歳）は、2019年12月10日、国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官に欺かれて連行され、営口市拘置所に不当に拘禁された。12月12日になって、すでに懲役1年の不当判決を宣告されていたことが判明した。この迫害により、牟艶萍さんは拷問により心身に深刻な被害を受け、現在は身動きが困難となり、歩行時には足を引きずり、顔の表情にも明らかな障害が見られる。

　　2018年8月23日午前、門を破って押し入ってきた鮁魚圏区の国保警官・馬鈺、張継、孫涛、王玉民らは、同区国保の李向君、賈明生、佟安目、劉毅、馬姓の若い警官らと共謀の上、牟艶萍さんを強制連行した。警官らは家に入ると、法輪功創始者の写真、法輪功の書籍数冊、現金14000元（約29万円）、DVDプレーヤー2台などを押収し、室内を荒らし回って足の踏み場もない状態にした。牟さんはその後、身体検査を強制され、営口市拘置所に不当に拘禁された。

　営口市拘置所で拘禁されている間、牟艶萍さんは激しい拷問を受け、身体に異常が生じ、複数回にわたり緊急搬送された。40日余りが経過した後、瀕死に陥ったため、9月26日、鮁魚圏区国保大隊は「裁判期日までの保釈」の手続きを取り、牟さんを帰宅させた。

　2019年中、鮁魚圏区国保大隊の大隊長・李向君らは、牟艶萍さんに対し何度も嫌がらせを繰り返した。7月には、鮁魚圏区検察院も不当に牟さんを呼び出したが、牟さんは修煉者として人を救おうとする心をもって、彼らに法輪功についての真実と迫害の真相を伝えた。

　2019年9月10日、営口市站前区裁判所は牟艶萍さんに対し召喚状を発付し、9月23日に同裁判所で裁判を開くと通知した。

　2019年12月11日、牟艶萍さんは鮁魚圏区国保大隊の警官に再び誘導されて事情聴取を受けた後、再度営口市拘置所に不当に拘禁された。12月12日、牟さんは営口市站前区裁判所から判決書を受け取り、不当に懲役1年を宣告された。

　2020年11月4日、牟艶萍さんは営口市拘置所での1年間の冤罪による懲役を満了し、帰宅した。しかし、迫害中、拷問を受けた後の牟さんは、すでに以前の面影を失っていた。2年以上にわたる迫害の中で、警官らによる繰り返しの嫌がらせ、欺瞞、強制連行、不当拘禁、不当判決、強制労働、署名や拇印の強要などにより、牟さんの心身は甚大な被害を受けた。半身が思うように動かなくなり、現在も身動きが困難で、一人暮らしにも拘わらず日常生活を自力で営むことができない状態にある。

　迫害は、心身ともに健康で活力に満ち、穏やかで品位ある牟艶萍さんを、歩行が困難で表情にも障害が見られる状態へと変えてしまった。その姿は、見る者の胸を激しく痛ませる。

　遼寧省は、現在も中国共産党による法輪功迫害が最も深刻な地域の一つである。明慧ネットが2024年1月から2025年1月末までの毎日の報道を基に行った統計によると、2024年だけで、遼寧省では22人の法輪功学習者が迫害により死亡、または冤罪を晴らせないまま亡くなり、少なくとも102人が不当な判決を下された。裁判所による学習者への罰金の総額は492000元（約1000万円）に上る。また、少なくとも391人が強制連行され、412人が嫌がらせを受け、警察による連行・家宅捜索をされ、現金強奪の被害総額は、少なくとも644630元（約1400万円）に達している。